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「親ガチャ」のその先をどう生きるか

  • 執筆者の写真: seraphyroom
    seraphyroom
  • 18 時間前
  • 読了時間: 6分
手をつなぐ
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ここ数年で「親ガチャ」という言葉が世の中に定着してきました。


皆さんの中にも、「親ガチャに失敗してるから、詰んでる」などと思っている人や、周りにそういう人がいる、といったことはありませんか?


果たして、「親ガチャ」に失敗したら、本当に人生は詰むのでしょうか。



ここで、「親ガチャ」「そうでないもの」を整理してみたいと思います。



私たちの『人間性』の成り立ちを考える時、先天的な土台と、後天的に育まれる要素があります。


先天的な要素は『気質』と呼ばれます。遺伝や脳の仕組みによって、生まれつき決まっている感情や行動の傾向を指します。


一方、後天的な要素は、『性格』や『人格(パーソナリティ)』として形作られます。これは、生まれ持った『気質』をベースに、家庭環境や教育、本人の経験や努力が積み重なって作られた、独自の行動様式のことです。


親ガチャは主に、この後天的な家庭環境に入ると思います。


ゲームに例えると、「初期設定」「ゲームの初期ステータス」(先天的)に経験値が重なって、後天的な「人格」または「キャラクター」となっていく、というイメージでしょうか。


では、初期設定である、「気質」とはどんなものかを見ていきます。


世の中にはいろいろな人格の分類がありますが、その中で、「ビックファイブ」と言われる研究は、世界中の心理学者たちが何十年もかけて、何万人ものデータを統計学的に分析して辿り着いた『現代心理学で最も科学的に正しい』と認められている理論です。


行動遺伝学の研究でも、この5つのメーターの約半分は『親からの遺伝(生まれつきの脳の初期設定)』で決まっていることが証明されています。



外向性: ポジティブさ、社交性、刺激を求める強さ(=陽キャ度)


神経症傾向: 不安やストレスの感じやすさ、メンタルの繊細さ(=ネガティブ度)


誠実性: 自己コントロール力、真面目さ、計画性の高さ(=コツコツ度)


協調性: 他人への思いやり、共感力、協調性の高さ(=いい人度)


開放性: 知的好奇心、想像力、新しいものへの興味(=クリエイティブ度)


これらの気質は、生涯を通じて残りやすいと言われています。


「遺伝」とはいうものの、この気質は親のステータスに関係なく、誰にでも平等に、あるいはランダムに授けられる『個性の設計図』だということです。


ですから、気質の傾向を『親ガチャの当たり外れ』と結びつけて考える意味はないと私は考えています。


また、それぞれの傾向は「良し悪し」と捉えるものではなく、どの傾向が強くても弱くても、その人のかけがえのない個性として活かして行けるものだと思っています。


ここで最初の話に戻りますが、「親ガチャ」で損をしている、という感じることもあると思います。


例えば、その影響を受けるものとして「人間関係」、「学歴」、「職歴」、「容姿(経済的なものや経験値によるもの)」、「お金に関すること」などが浮かびます。


そういったものが「うまくいっていない」と感じる時、ともすると「親のせいだ」と思ってしまうことはありませんか。


親ガチャという言葉には、そんな恨み節が秘められているように感じます。


養育されている間は親を選べない(変えられない)わけですし、当然の心理かもしれません。


では、大人になってからはどうでしょうか。


大人になった私たちは、自分で選択できることが増えていきます。


学習しなおすこともできるし、回り道をしたとしても、自分の環境を選ぶチャンスが、社会資源としてあるのです。



大切なのは、「知る」ことではないでしょうか。


チャンスがあったら、自分が得られなかったなにかを掴むために、いろんな人の話を聴く、情報を集める。


そのうえで、現実的に可能かどうか判断する。


沢山の経験をして、沢山の人と知り合いながら、そのチャンスを掴むのです。

自分がどう生きたいのか。


自分の気質(変えられない部分)に合った環境をどうやって手にいれるか。


そんなふうに考えてみてはどうでしょうか。



理想論ばかり並べたような気がするので、自分の例を出しますね。


私は、生きる上で障害になってきたのは、神経症傾向かな、と感じています。


最近の言葉では、「繊細さん」「HSP」などと言われるものです。


なかなかそのことに気づけなかったのですが、「変わらない部分」だと自覚すると楽になりました。


それに合わせた環境づくりをすればよいからです。


そして、他の性質もそこそこ持ち合わせていて、特に今は開放性(創造性)を伸ばしたいと考えている時期です。


ここに辿り着くまで、随分時間もかかってしまいましたが、その都度、選択肢を模索し、自分の意思で、取り組んだり、止めたりということを繰り返してきました。


そして、やがて「親が○○だったから…」「親が○○してくれなかったから…」ということに囚われていた時代すら、誰でもない自分の人生だったと言えます。


親がそういう人だという環境自体も、私の生きる風景の中の一つなのです。



ここまで、「不運な親ガチャ」を前提として書きましたが、逆に大人になって、周りを見渡し、親の経済力や育て方に恵まれていたことに気づき、ほっとする人もいるかもしれません。


実際、各分野の有名人のレベルになると、まずはそういった土壌があったことが伝記などで知られることがあります。


そういう人を羨む気持ちも「親ガチャ」という言葉には含まれているかもしれません。


でも一言、伝えたいことがあります。


「あなたにしかあなたの苦労がわからないように、他の人の苦労はわからないよね」ということです。


つまり、「親ガチャ」がどうであろうと、変えられないことは「しかたのないこと」です。


そして、自分で選択できる物事は、既に親ではなく「自分が責任を追うこと」なのです。


それは、時に厳しい言葉に聞こえるかもしれませんが、自分の人生の主導権を握ることで、もっと自由になれることに気づくための言葉でもあります。


変えられない自分を知る――何が得意で何が苦手か。


まずはそれが人生のカギを握っているかもしれません。


必要であれば、専門機関で心理テストを受けるか、あるいは深刻な症状で悩んでいるのでなければ、参考として、自分に合う診断をインターネットで簡易的にやってみてもいいかもしれません。


ただし、心理テストによっては、半年から数年で傾向が変わるものもありますので(気質以外の要素も入っている性格診断など)、それはそれとして数年ごとにチェックしてみるのもひとつの方法です。


あなたはどんなキャラクターでしょうか。


そのキャラクターを自在に操作して、人生の道のりを快適に乗りこなせる未来が来ますように。


応援しています。



【著者:佐藤真理子】


1970年八戸生まれ、盛岡育ち。


頭の中が多動な人ですが、パワフルだった20代を経て、今は少し落ち着いた50代。


私のミッションは、自己理解と他者理解をほどいて、幸せな人生を送る人を増やすこと。


一人で抱え込みそうなときは、いつでもカウンセリングを頼ってくださいね。


このブログでも、少しずつ「心をほどくヒント」をお届けしていきます。


[カウンセリングのHPはこちら]https://seraphyroom.com

 
 
 

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