top of page

がんばる力をなくさずに、長く働くための4つの話②

執筆者の写真: seraphyroom
seraphyroom
12 分前
読了時間: 4分

第2回:「もっと良くできる」が止まらない――創造性や丁寧さが仕事を膨らませるとき



前回、「仕事の条件」と、「自分の能力」を切り離し、今の状態を俯瞰的に見ることで、現状の問題点を解決するヒントをお伝えしました。


今回は、個人的な側面に焦点を当てて、具体的な事例をお伝えしていきたいと思います。



これは、私自身の体験談です。


当時、私はある公共施設に勤めていました。


その施設が扱っているもの、訪れるお客様とのやりとりといった仕事そのものが好きで、「水が合うとはこういうことか」と思いながら、毎日充実感を覚えながら仕事をしていました。


ある時、県外の先進的な関連施設を視察に行きました。


私は、自前のカメラを持参し、たくさんの写真を撮りました。


出張後にはこれらの写真を添えて報告書を提出しようと、すでに頭の中でその完成形を描いていました。


そして、出張を終え、上司に回覧する出張報告書をこと細かに書き、それらの写真を添えました。


写真は、コンパクトなアルバムを添えたのではなく、わざわざ紙に貼って、どういう点がポイントなのか手書きで詳しく書き込み、私は自分のイメージ通りの報告書を作り上げました。


通常なら、早ければ翌日には提出できる出張報告書ですが、2~3日後の提出になったと記憶しています。


通常ならここまで手の込んだものは作成しない、という自覚はありました。


でも、私としては、「その場で見たかのように上司にも理解してほしい」という願いがあったのです。


なぜ、そこまでしたかというと、自分が勤めている施設をもっとよいものにしたい、という熱意からくるものでした。


そのためには、視察先との現状の違いを伝えなければ、と思ったのです。


今振り返ると、正式な報告書としては、もう少し簡潔で事務的なまとめ方のほうが、その書類の性格として適していたように思います。


若い頃の私は、好きな仕事に全力投球し、熱にうかされたような状態だったのかもしれません。


決して悪いことではありませんが、それは完璧主義とはまた違う、「通常の仕事」に「自分の想い」を上乗せした行為に近いようなものでした。


結果として、その内容がより詳しく伝わったかもしれないし、「ここまでの情報量は必要ない」と受け取られたかもしれません。


ただ、「仕事として求められている内容」と「そこにかける時間」のバランスを見る視点は、持っていてもよかったのだと思います。


そうした仕事の仕方も、私の残業時間が長くなる一因だったのだとわかるからです。


もちろん、私はこの丁寧さや「もっと良くしたい」という気持ち自体を、なくしたほうがいいとは思っていません。


ただ、その思いをどこまで仕事に上乗せするかは、自分で選ぶこともできたのだと思います。


皆さんの中にも、もしかすると、

「資料を頼まれると、必要以上にレイアウトまで凝る」

「メール一本でも何度も読み直す」

「企画書を“提出できる状態”からさらに磨いてしまう」

「頼まれていない補足資料まで作る」といった仕事の仕方をしている方がいらっしゃるかもしれません。


その丁寧さが、仕事の成果にどれほどつながるのかは、仕事の内容や状況によっても違うでしょう。


でも一度、時間配分という観点から、「もっと良くしたい」という気持ちにどこまで時間をかけるのか、立ち止まって考えてみてもいいかもしれません。


もしくは、「同じことを伝えるなら、もう少し時間をかけずにできる方法はないか」と考えてみるのも一つの選択肢です。


次回は、「自分なりに頑張っているのに、なぜか仕事がうまく回らない」と感じるときに、何が起きているのかを、さらに掘り下げて考えてみたいと思います。



【著者:佐藤真理子】


公認心理師。


私のミッションは、自己理解と他者理解を促し、幸せな人生を送る人を増やすこと。


一人で抱え込みそうなときは、ぜひカウンセリングをご利用ください。


このブログでも、少しずつ「心をほどくヒント」をお届けしていきます。


[カウンセリングのHPはこちら] https://seraphyroom.com

 
 
 

コメント


bottom of page