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がんばる力をなくさずに、長く働くための4つの話④

執筆者の写真: seraphyroom
seraphyroom
17 時間前
読了時間: 5分

第4回:がんばることと、折れることをセットにしない――長く働き続けるために


前回は、「仕事の条件の組み合わせ」と、自分が困っていることについて「どこまで変えることができるのか」という視点から、今の状況を整理してみました。


そのうえで、「できること」と「無理を重ねながら、なんとかできていること」は違う、ということもお伝えしました。


今回は、最終回として、「どうすれば自分のがんばる力を使い切らずに、長く働いていけるのか」を考えてみたいと思います。


「がんばればできる」だけではなく、そのがんばり方を長く続けられるのかという観点を加えると、同じ「がんばる」でも、その中身が少し違って見えてくるかもしれません。


「仕事を辞めないために、ひたすらがんばる」


というのは、ときに「我慢し続けること」に近くなってしまいます。


一方で、


「自分の力を発揮するために工夫する」

「もっと成長したいから挑戦する」

「よりよく働くために、新しいやり方を試してみる」


というがんばり方もあります。


同じ「がんばる」でも、土台となる気持ちはずいぶん違います。


がんばり続けた末に、いつかぽきっと折れてしまうのではなく、できることなら、自分の力を長く使いながら、成長や充実感も味わえる働き方をしていきたいものです。


そのために、もう一段高いところから、自分の働き方を眺めてみましょう。


*


「考える力」が残っているうちに、手を打つ


仕事内容、働き方、人間関係、収入、勤務時間。


すべてが自分にとって理想的な職場で働ける人は、そう多くないと思います。


工夫したり、周囲に相談したり、自分の仕事のやり方を変えたりしても、「ここから先は、一人の努力ではどうにもならない」と感じる壁にぶつかることもあります。


そんなときに覚えておいてほしいのが、


「考える力すらなくなる前に、手を打つ」


ということです。


心身ともに限界に近づくと、自分にとって何がよい選択なのかを考える余力そのものが小さくなってしまうことがあります。


だからこそ、「まだやれるかどうか」だけではなく、


「このまま続けたら、自分はどうなりそうか」


という視点も持ってみてほしいのです。


たとえば、


「この繁忙期は、いつまで続くのだろう」

「今の仕事量は一時的なものなのか」

「休日に休めば回復できているか」

「相談しても、状況がまったく変わらない状態が続いていないか」

「仕事以外のことを考えたり楽しんだりする余力が残っているか」


そんな自分なりの「立ち止まる目安」を、元気なうちに持っておくことも一つの方法です。


限界を超えてから判断するのではなく、限界の少し手前で、一度立ち止まる。


そのラインを意識しておくことが、自分を守ることにつながります。


*


「ここでがんばる」から、「長くがんばれる」へ


もう一つ、視点を広げてみましょう。


今の職場だけを見るのではなく、自分がこれから働いていく長い時間全体を眺めてみます。


そうすると、


「この職場でずっと働く」

「同じ職種のまま、別の会社へ移る」

「部署や役割を変える」

「一度休んで、今後の方向を考える」

「やりたい仕事へ向かうための準備期間をつくる」


など、目の前だけを見ていたときには気づかなかった選択肢が見えてくることがあります。


がんばる場所を変えることは、必ずしも「がんばることをやめる」という意味ではありません。


むしろ、


あなた自身が、これからもがんばる力を持ち続けるために、場所や方法を変える


という選択もあります。


「この場所に居続けること」が目的なのではなく、


あなたが、自分の力を失わずに働き続けられること


のほうが、ずっと大切なのではないでしょうか。


*


自分にも限界がある、と知っておく


私自身、20年以上前に、仕事を続ける中で心の調子を崩した経験があります。


今振り返ると、その壁に挑戦した経験がなければ、今の自分はいなかったとも思います。


だから、その道を選んだこと自体を後悔しているわけではありません。


一方で、


「あのとき、もう少し別の方法で乗り越えることはできなかっただろうか」


と考えることもあります。


一度大きく調子を崩すと、その後どこかに「また同じことが起きるのではないか」という不安が残ることもあります。


当時の自分に、今の私が一つだけ声をかけるとしたら、


「自分にも限界があることに、もう少し早く気づいてね」


と言うと思います。


それに尽きるような気がします。


がんばりすぎて折れてしまう人は、「ここまで行けば自分も折れる」という地点を、あらかじめ知っているわけではありません。


だからこそ、


「まだできるから大丈夫」


だけではなく、


「このやり方を、この先も続けられるだろうか」


と、ときどき立ち止まって考えてみてください。


がんばることと、折れることは、セットでなくていいのです。


がんばる場所を変えてもいい。

がんばり方を変えてもいい。

誰かの力を借りてもいい。


大切なのは、あなた自身の「がんばる力」を、使い切ってしまわないことです。


この4回の連載が、ご自身の働き方を少し離れたところから眺め直し、これからも長く、自分らしく働いていくための小さなヒントになれば嬉しく思います。


皆さまが、心身の健康を守りながら、それぞれの場所で力を発揮していけますように。


心から願っています。



【著者:佐藤真理子】


公認心理師。


私のミッションは、自己理解と他者理解を促し、幸せな人生を送る人を増やすこと。


一人で抱え込みそうなときは、ぜひカウンセリングをご利用ください。


このブログでも、少しずつ「心をほどくヒント」をお届けしていきます。


[カウンセリングのHPはこちら]


 
 
 

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